朝キャバと昼キャバの給料を徹底的に解説します!
2018/02/28
水商売の求人広告を最近、観ていると「朝キャバ」や「昼キャバ」という表現をよく目にするように成りました。
本記事では、これらのキャバクラの新業種について、お給料などの待遇を考えてみたいと思います。
朝キャバと昼キャバ、誕生の歴史。
まずは「朝キャバ」「昼キャバ」とは、そもそも何ぞや?
というところからご説明しましょう。
一般的に、キャバクラの営業時間帯は深夜12時、つまり日が変わって午前0時までと成っています。
これはもともと、風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)の第13条で決められていたものでした。
けれどもこの法律の制定当初、ほとんどのキャバクラ店はこの規制に従いませんでした。
それもそのはず、繁華街は深夜12時を回り終電がなくなったころから、がぜんヒートアップして来るのですから。
特に翌日休日である金曜日や土曜日の営業を考えたら、深夜12時に店を閉めるなんていうのは、お昼時にお店を開けていないラーメン屋さんみたいなものです。
・・・こういうわけで、風営法第13条の時間規制は当初、ザル法(※)以外の何ものでもありませんでした。
転機が訪れたのは、2003年石原慎太郎元都知事によって大規模な「歌舞伎町浄化作戦」が行われてからだと言われています。
当時、深夜営業に対する警察の大規模な摘発が行われ、多くの水商売のお店が泣く泣く深夜営業を諦(あきら)めて行ったのでした。
しかし彼らが諦めたのは間違いなく、ドル箱の時間帯です。
ラーメン屋さんに「昼に営業するな」と言っているようなことだったのです。
でも違法行為として深夜営業することは、さすがにできかったため各キャバクラ経営者が苦肉の策(くにくのさく)として生み出したのが、「通常お店を閉めている時間も営業してしまおう」というコンビニエンスストアのような発送でした。
こうして生まれたのが朝キャバと昼キャバです。
つまり、朝キャバと昼キャバは、元からあるキャバクラに対抗して登場した新業種ではなく、元からあるキャバクラが深夜営業の損失補充のために編み出した苦肉の策だったわけです。
(※「ザルのように水を溜められない=何も引っ掛からない=誰も逮捕されない」という意味で効力無い法律のことを言います。)
朝キャバと昼キャバ、それぞれの営業時間帯。
元からあったキャバクラが深夜営業禁止を受けて編み出した苦肉の策、それが、朝キャバと昼キャバです。
ではこの業態を、まず営業時間帯の側面から見て行ってみましょう。
通常のキャバクラの営業時間帯。
通常のキャバクラの営業時間帯は、こんな風に提示されているのが普通です。
・20:00から20:59まで…5,000円。
・21:00から21:59まで…6,000円。
・22:00からLastまで…7,000円。
この「Last」というのが風営法で規制された深夜12時を表しています。
ちなみに「5,000円」「6,000円」「7,000円」というのはウイスキー飲み放題などの込みのセット料金で、時間的には大体どのお店も1時間で設定しています。
朝キャバの営業時間帯。
通常のキャバクラが上に述べたように(①)、細かに時間を区切って料金設定をしているのに対し、朝キャバの営業時間帯は一律に表示されるのが普通です。
以下は例のひとつに成ります。
・朝キャバ…午前6時から午前12時(正午)まで。
お店によっては「午前8時から」など、かなり「朝」の捉え方は違ってきますので、そこは各求人広告で確認してもらいたいと思います。
さて、この一律の時間設定に、1時間程度の時間単位で料金設定が為されます。
どのお店も大体5,000円以下に料金設定をしているのが普通です。
大体、通常のキャバクラ営業の「開始時間帯=最安値料金か、それ以下で営業しているお店がほとんどです。
昼キャバの営業時間帯。
昼キャバの営業時間も、朝キャバと同じように一律で表されるのが普通です。
以下は例のひとつに成ります。
・昼キャバ…午後0時(正午)から午後8時(20:00)まで。
やはり朝キャバと同じく、お店によっては「午後1時から5時まで」などと区切って夜7時の通常営業前にひと休み取ったりするところもありますので、そこは各求人広告で確認してもらいたいと思います。
料金設定も朝キャバとほとんど同じです。
1時間のセット料金5,000円からそれ以下が普通です。
昼だからとか朝だからといって、そんなに安売りしていない点に注目しましょう。
お給料はどんな感じなのか。
以上が朝キャバと昼キャバの営業時間帯です。
では、それぞれでキャバ嬢として働くとどのくらいのお給料がもらえるのでしょうか。
具体的な求人広告の例から探ってみたいと思います。
朝キャバの給料。
東京都の朝キャバ店の条件からまず、ご紹介しましょう。
このお店は、早朝5時(!)からお昼の2時までの時間帯で1日3時間からオーケーということで求人を出しています。
時給は3,500円。
しかし男性客支払いを見ると、1時間のセット料金が5,000円ですから、この時給はすこし「盛っている」かもしれません。
指名料と場内指名料は男性客支払いで2,000円。
同伴料は90分で15,000円と成っています。
この男性客支払いに対する朝キャバ嬢へのバック金額は明言されていませんが「高額」とのみ記されています。
恐らく折半(50パーセント)ではないでしょうか。
ちなみにアフターの設定はありません。
女の子が朝キャバ時間帯後も働くからかどうか分かりませんが、バイトしている主婦層なんかを考えるとあっても良さそうなのですが・・・。
昼キャバの給料。
次にこれも東京都ですが歌舞伎町の昼キャバをご紹介しましょう。
このお店は、朝10時から夜の9時という時間帯で1日3時間からオーケーという形で求人を出しています。
時給は4,000円。
これに対し男性客支払いは、1時間のセット料金が8,000円ですから、こちらの時給は信用して良さそうです。
指名料と場内指名料は男性客支払いで3,000円。
同伴料とアフターについては記載がありません。
このように朝キャバや昼キャバの時給設定は、時間帯が変則的だからと言ってひどく安いということはありません。
ただ、アフターなどの明記が無いことからも分かるように店外営業がしにくい環境であることは確かですので「同伴→当日本指名」あるいは「アフター→後日本指名」といった流れで効率よく稼ぎたいと思っている女性には少々やりにくいシステムかも知れません。
しかしながら、どうしても夜の時間帯働けない主婦のかたなどにとっては朝キャバや昼キャバは、きっと好条件のアルバイトであるに違いありません。
まとめ。
いかがだったでしょうか。
「朝キャバと昼キャバの給料を徹底的に解説します!」というタイトルで記事を書かせて頂きました。
朝キャバと昼キャバは、通常営業していたキャバクラが風営法の規制によって稼げなくなった深夜の時間帯を埋め合わせるために始めた業態です。
しかし埋め合わせとは言っても、通常営業のキャバクラには遜色ない時給で待遇してくれますので、どうしても夜に働けない主婦やシングルマザーのかたなどは朝キャバや昼キャバでのお仕事を考えても良いかも知れません。
同伴やアフターも、そんなに盛んではないので、その分稼げないかも知れませんが、他方でわずらわしい人間関係から解放されるという特典もあります。
無理してスナックやパブを選ぶより、ここは朝キャバや昼キャバというお仕事の選択肢も考えてみてください。
本記事がこの業界で働こうとしている女性のお役に立つことを心から願っています。