ゴム着でも感染する可能性あり!梅毒の意外な感染経路とは

性病といえばコンドームやデンタルガムといったゴム着を装着すれば100%予防できるかのように思われがちですが、実際にはそんなことはありません。
性病の中でも性器以外に病変が現れるタイプのものでは、たとえゴム着であってもゴムで覆われていない部分から感染が成立する可能性も十分考えられます。
そのタイプに属する性病のうち特に注意しておきたいのが、梅毒についてです。
梅毒とは早期発見できれば治療も比較的簡単に進むことが特徴的ですが、無症状である期間も長いために感染していることに当人が気づかず、無自覚に感染拡大させることも少なくありません。

不特定多数の男性に性的サービスを施す風俗嬢では、梅毒も含めて性病に関する知識をつけておく必要があります。
この記事では梅毒がゴム着であっても感染する理由やその症状、実際の治療法について解説します。

梅毒はゴム着でも感染する理由とは

コンドームゴム着であっても感染しうる性病の中に梅毒は含まれますが、どのような理由があってゴム着でも感染が予防できないというのでしょうか。
梅毒を発症させる病原菌として知られる梅毒トレポネーマは、皮膚や粘膜にある小さな傷から体内に侵入することで感染が成立します。
そのため傷口から血液中に乗ることで、全身感染を引き起こしやすくなります。
この特徴から性器以外でも病変が現れることもあり、性器以外では肛門や口にも症状が出る場合も考えられます。

例えば口に病変が現れている場合であれば、ディープキスするだけでも感染が成立することも十分ありえるという訳です。

梅毒の症状とは

梅毒は膣への挿入の他にも、アナルやオーラルセックスでも感染が成立する場合があります。

そのため100%の予防というのはそもそも無理なのですが、梅毒の症状を事前に知っておけば早期発見しやすくなります。
以下でさっそく見ていきましょう。

第1期

感染後3週間から3ヶ月程度までの第1期では、3週間の潜伏期を経てから感染部位に米粒大の固いしこりができるところから始まります。

痛みを覚えないことも多いので、破れて潰瘍化しない限りは自然治癒する場合がほとんどです。
また太ももの付け根にあるリンパ節が腫れることもあります。
このような固いしこりは、主に以下の部位で見られやすくなります。

女性の場合

大陰唇や小陰唇といったひだ状の部位、子宮頚管

男性の場合

亀頭、包皮の内側、亀頭と陰茎の括れである冠状溝
女性の場合であれば性器をまじまじと見る機会も少ないので、基本的には第1期で気づかないことがほとんどです。

そのため第2期での症状を主に覚えておくと早期発見に役立てられます。

第2期

感染後3ヶ月から3年あたりまでは第2期と呼ばれ、全身におけるリンパ節の腫れや頭皮の脱毛といった症状が目立つようになります。
発疹ができることもありますが個人差があるため、小豆大のしこりができる丘疹性梅毒疹の他にも、赤茶色の発疹が手足の裏側にできる場合もあります。

あるいは全身で赤いあざ状の斑点が見られるバラ疹が確認されることもあります。
これらの症状は基本的に自然治癒することも多いですが、再発を繰り返しやすいことも特徴的です。
また無症状であるだけで梅毒トレポネーマは変わらず体内にいるため、無症状だから完治したと思い込んではいけません。

第3期

感染後3年から10年までに及ぶ第3期では、皮下組織に今までより大きなしこりである結節性梅毒疹や、ゴム腫と呼ばれる大きなコブが症状として現れます。

第4期

感染後10年を経過した第4期では、認知症や脊髄ろうといった神経症状や大動脈瘤、多臓器における腫瘍が見られるようになると言われています。
梅毒に関しては基本的に第2期までに発見される場合が多いため、近年では第3期以降まで進行した例はほとんど確認されていません。

これらの症状が見られた際にはすぐ病院へかかるようにしましょう。
ただし梅毒トレポネーマが体内にいる状態でも一切症状が現れない、無症状梅毒にかかる女性もまれにいます。
また移行期にあたる期間中も無症状になる特徴があるため、症状がないからといって安易に働くことは控えた方がいいでしょう。

梅毒の治療法とは

治療梅毒の診断名がついた時点で、なるべく早急に治療を開始する必要があります。

ペニシリンの服用が第一選択

基本的に梅毒治療では、抗菌薬であるペニシリンによる治療が主流となっています。

海外で一般的に使用される筋肉注射の薬は日本国内での使用例はないため、内服薬でのペニシリン治療が第一選択とされています。
ただペニシリンにアレルギーがある女性では、代替薬である塩酸ミノサイクリンやドキシサイクリンを服用することが勧められます。
これらの内服期間は各ステージによって異なり、第1期では2〜4週間、第2期では4〜8週間と比較的長期間にわたります。

治療開始してすぐに副作用が現れやすい

梅毒治療での注意点を挙げるとすれば、服用開始から遅くても数日以内で発熱や頭痛、リンパ節の腫れなどのような症状が現れます。
これは薬が体に合わない訳ではなく、梅毒トレポネーマが大量に死滅したことによるヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応呼ばれる正常な反応です。
自己判断で服用をやめてしまうとそもそも梅毒の治療ができなくなるため、上記のような症状が現れても服用し続けることが大切です。
どうしても症状が気になる場合にはかかりつけの医師に相談し、まずは医師の指示を仰ぐようにしてください。

梅毒のその他の注意点とは

梅毒に感染しているとHIVとの重複感染を起こしやすいことが報告されており、無症状梅毒のまま働き続けているとHIVに感染しやすい状態で働くことにもなりかねません。
HIVとの重複感染を起こした状態になると、中枢神経系に障害が出る神経梅毒に発展しやすくなり、症状が重篤化することも分かっています。

またHIVにかかった状態で梅毒を治療しようとしても、治療の効果が上がりにくいこともデメリットとしてあります。
それ以外でも妊娠した状態で梅毒に感染すると、お腹の中の赤ちゃんにも梅毒が感染してしまうリスクも十分ありえます。
基本的に妊婦健診を受けていれば梅毒の検査や治療を受けることができますが、近年では妊婦健診を面倒臭がり臨月直前まで産婦人科を受診しないといった女性が増加傾向にあります。
今後子供を産みたいと考えている場合には特に定期的な性病検査を受けるようにし、性病を軽視することだけは絶対にしないでください。

まとめ

ゴム着でも感染する性病として、梅毒の他にも性器ヘルペスや尖圭コンジローマ、膣カンジダ症があります。
こうした他の性病についてもゴム着でカバーできる接触部位以外で症状が現れることがあるため、ゴム着の店舗で働いているからといって性病に感染しない確証はないことを十分理解しておく必要があります。

また男性客のコンドームのつけ方によっては、精液が漏れ出したり破れてしまうことも考えられます。
不安であれば風俗嬢自らコンドームをつけるくらいでもいいかもしれません。
不特定多数の男性客に性的サービスを施してお金を稼ぐからには、それ相応のリスクがあることを理解するとともにリスクを下げるための対策も事前に講じておく必要があります。
インターネットで調べれば適切なコンドームの着用方法も分かるので、気になる場合は詳しく調べてみてもいいかもしれません。

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